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• 料理教室をオープンする様になった経緯

  料理教室「Delicioso」のオープンに至った原点には、スペインでの暮らしと幼い頃に日本で培った暮らしがあります。
  スペイン旅行をキッカケに「子どもたちに海外の暮らしを経験させたい」と思い、家族でスペインに移住。私は美術の学校に通いながら、休憩時間には足しげくバルに通う生活をしていました。当時から、料理や食材に対する好奇心は強く、友達からお店の方まで、気になることがあれば、次々と質問していました。
  さかのぼれば日本で暮らしていた幼少時代も同じです。時間があれば、母と一緒に台所に立ち、料理をつくっていました。母が当たり前のようにつくってくれていたのが、手のかかる料理。それが当たり前ではないと気づいたのは、私が成長してからのことでした。私が料理を含む家事全般を愛し、熱意を持って取り組むのは、母の影響がとても大きいと思います。
  そして、帰国。家族のために腕をふるい、幸せを感じている私に、新たな一歩を踏み出すよう、背中を押してくれたのは「家族だけで食べるのはもったいないよ。みなさんにも本場の料理を教えてあげたら？」と言う娘の言葉でした。
  ＜写真＞スペイン滞在時、街で1番のバルのマダムと家族で談笑中。

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• 滋賀県草津市で本場スペインの味を

  自らの感覚と経験。そして、スペインでの暮らしの中、友人や知人から教えてもらったレシピは、私の大切な宝物です。今でも料理をする度に、折々の風景が懐かしくよみがえってきます。
  本格的なスペイン料理を中心とした、多国籍な料理教室を開くことで、ここ滋賀県草津市で本場の味を知ってほしい。スペインのことを話しながら料理をつくり、みんなで楽しく試食がしたい。その思いから、料理教室のオープンを決めました。
  料理教室に興味を持ってくださる方は、日々、向上心を持って取り組まれている方が多いと思います。しかし「この日だけは！」と、気合いを入れてやろうとすると、中々うまくいかない。時間がなくて慌ててつくった料理がなぜか一番ウケが良い、などという経験はありませんか？私も家族に対し、そのような経験を何回もしてきました。
  料理に限ったことではありませんが、一番大切なことは、手間をかけることです。ありきたりでつまらないことかもしれませんが、日常のつみかさねが大事です。私は、迷ったときには手間のかかる方を選ぶことを大切にしています。レッスンに来てくださる方には、明るく楽しい料理レッスンとともに、料理と向き合う気持ちについても、お話できればと思います。
  ＜写真＞街で1番のバルの厨房でお手伝い中の息子。

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• スペイン料理について

  スペイン料理は、とてもシンプルな料理です。オリーブオイル、ニンニク、ビネガー、塩などを基本としているため、日本人好みといえると思います。素材の味を存分に生かし、余計な小細工をしないところも、私がスペイン料理を好ましく感じる部分です。
  現在、日本は世界一の美食大国となり、どこでもクオリティーの高いお料理をいただくことができます。しかし、日本で育った私が初めて本物のスペイン料理をいただいたときには、衝撃を感じるとともに、不思議な印象を受けました。とても素朴ですが「Delicioso！」を実感する料理です。
  また、スペイン人は、食事に重点を置く特徴があります。私が暮らしていた頃と現在では、様変わりしている部分もありますが、友人や家族と共に食事を楽しむ時間を重視する風潮は今も続いています。

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• スペイン料理の魅力

  私の愛するスペインの食べ物をあげると、キリがありません。エスプレッソ、はちみつ、ハモン、チョリッソ、ケソ、コルデーロ。お料理では、トルティージャ、コシード、ガスパチョ、豆料理やバルで出されるタパなども大好きです。
  中でも、最も衝撃を受けたのは子羊の料理です。高価で手間がかかるため、スペインでも家庭料理としてつくられることはそれほど多くありません。日本人には羊を食べる文化が少なく、食べる機会がないことを勿体無いと感じます。
  また、スペインは複数の文化を持つ国。だからこそ、バラエティー豊かなスペイン料理が生まれたとも考えられます。日本でも手に入るような日常的な食材を使って、誰もがつくることができるスペイン料理。スペシャルな食材を使い、文化や歴史と共にいただくスペイン料理。どちらも、スペイン料理の魅力です。
  料理教室「Delicioso」では、大親友でもあり、姉のような存在でもあり、お料理の師匠でもあるセニョーラ・Fに特別の敬意と感謝をもって、彼女から伝授された最高のレシピを皆様にお届けできればと思っております。

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• プロフィール

  料理教室「Delicioso」代表 Miki
  幼少期より、多くの時間を母と共に台所で料理を作る生活を送っていたのが原点。
  スペイン旅行をキッカケに「子どもたちに海外の暮らしを経験させたい」と思い、家族でスペインに移住。Castilla-La Mancha（カスティーリャ＝ラ・マンチャ）地方にて数年間生活を送り、美術学校に通いながら休憩時間には足しげくバルに通う生活を送る。毎日複数のバルに足を運ぶほか、休日にはパラドールや評判のレストランに通い、スペインの多様な食文化に触れ、五感を通してスペインの魅力を学ぶ。そして街で一番のバルのマダムと家族ぐるみで親交を深め、様々なバルのレシピを伝授。門外不出のトルティージャレシピは、彼女と私だけの秘密。